よりよい犬を繁殖させる、あるいは血統をきちんと守るということがブリーダーのお仕事だと思いますが、具体的にはどのようなことをなされているのですか?

ブリーダーの仕事は犬を繁殖させることですが、仔犬を生んだり、育てたりということを実際に行うのは母犬です。ブリーダーとしては、母犬がちゃんと仔犬の面倒を見られるように環境を整えてあげることと、そもそもブリーディングをしてよい掛け合わせかどうかを判断してあげることが中心となります。そのためには、その犬種のスタンダードを勉強することはもちろん、遺伝や病気、しつけや社会化のことなど犬について幅広く勉強する必要があります。
現在は仔犬をどのくらいまでお手元におかれてから、新しい飼い主さんにお渡しになっているのですか?

うちでは基本的に60〜90日の間という感じです。これまで犬を飼った経験をお持ちの方なのか初めて犬を飼われる方なのか、お譲りする方によっても違いますけど。経験の少ない飼い主さんには、少し長くうちに置いておいて、犬のことを勉強していただいてからお譲りするようにしています。ただそれくらいの時期だと、どういう犬になるかまだよく分からない部分もあるんです。ドッグショーなどで活躍されているブリーダーさんでは、6カ月ぐらい手元においてからお譲りするという方もいらっしゃるようです。
ブリーダーをなさっていて、いろいろと大変なことはあると思いますが、一番大変なことはどんなことでしょう?

まずは、どういう掛け合わせにするかということが一番重要ですし、それを決めるのが一番大変です。ブリーディングに失敗してしまうと、かわいそうな仔犬を産んでしまうことになりますから。それとやはりお産のときですね。お産は大抵夜に始まりますし、犬の場合は複数の赤ちゃんが生まれるんですが、一度に生まれるわけではないので時間もかかります。この時期には24時間かかりきりということもありますよ。無事に赤ちゃんが生まれても、まだ小さいときには目が離せません。出産の前後4カ月ぐらいは、何やかやと大変です。
すでにブリーディングを始めて5年ぐらいのご経験をお持ちですが、どういった目的でブリーディングを行っていらっしゃいますか?

やはりいいパピヨンを世の中に残したいというのが、一番の目的です。現在まで、40頭ぐらいのパピヨンを繁殖させていますが、まだまだパーフェクトなパピヨンができたとは思っていません。ブリーダーであれば、誰しもよりよい犬を繁殖させたいと思うのは一緒ではないでしょうか。それから二次的なものとしては、犬を通じて新しい人間関係ができるというのもうれしいですね。
ファミリィ会やオフ会といった独自の企画を積極的に行っていらっしゃいますが、どういった目的で行っていらっしゃるんですか?

もちろんうちからお譲りした子供たちが、どういう風に育っているかということも気になりますし、情報交換という面も大きいです。病気のことやしつけのことなど、手放した後でも、少しでもお役に立てればという気持ちもあります。お譲りした犬については、後々まで責任があると思いますから。犬を通してですが、飼い主さんとは親戚みたいなものですから、末永く仲良くしていければ一番いいですからね。

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